ヘルシーな薬膳とお酒は縁遠いと思いますか?
薬膳とお酒は縁が深く、薬膳の歴史を学ぶとまずでてくるのがお酒で、約4000年もの昔に遡ります。中医学の歴史のなか、酒は医療につかわれ、健康養生のためもちいられてきました。
お酒はうまくつきあえば、美容にも健康にも強いサポーターとなってくれるのです。
薬膳とお酒のストーリー
紀元前2205年、中国史上初の国家である「夏(か)」が誕生しました。井戸が発明され、青銅器の製造もはじまり、農業もこの時代に飛躍的に発達しました。農業の発展が手伝い炊いた米や穀類を食べるようになり、その残りが自然に発酵して、酒になったことから酒をつくる技術が確立されていきました。現在発掘されているこの時代の青銅器でもっとも多いものが、酒器だそうです。
中国では医学の「医」を「醫」と綴り、下の部分は酒を意味し、当時の医療には酒がつかわれていたことがわかります。
山査の薬膳メモ
薬膳では、「お肉を食べ過ぎたときには山査」といわれています。食べ過ぎや消化不良などによるお腹の不調にもつかわれます。
また血の巡りをよくするとされます。血が滞ると、生理痛やお肌のシミやクマなどの原因になります。
【素材の分類】 消化を助ける
【五味・四気・帰経】酸・甘・微温・肝/脾/胃
山査はにんじんとの食べ合わせがよくないとされています。また、気を消耗するので、食べ過ぎには気をつけましょう。
山査の他の記事はこちら。
山査酒アレンジレシピ
山査酒は消化をサポートしてくれるので、食前酒としていただくことがおすすめです。今回は、キリンさんの果実リキュールをつかいました。
薬膳スイーツレシピ ~山査子酒とミカンのゼリー
【血】の巡りをよくするレシピです。【血】の巡りをサポートする山査子と酒、【血】とともにカラダのなかを巡る【気】の流れを良くするミカンをつかいます。
※このレシピはお酒をつかいますので、スイーツですが20歳以上のかた向けのレシピです。また、甘酸っぱくさっぱりしていてとても食べやすいですが、アルコールをとばしていないレシピなので、お酒がはいっていることを忘れずに!
材料
- 山査酒 150cc
- 水 100cc
- ミカンの缶詰 実200g シロップ200cc
- 寒天の粉 4g
つくりかた
- ミカン缶詰のシロップを鍋にうつし、寒天の粉をよく混ぜ、弱火であたためる
- 寒天の粉が溶けたら火をとめ、山査子酒と水をいれ、混ぜる
- ミカンの実を器に盛りつける
- 2に3を流し入れ、冷まして完成
※寒天は冷ますとかたまるが、夏であれば冷蔵庫で冷やしていただくとさっぱり!
薬膳メモ
山査子
【素材の分類】 消化を助ける
【五味・四気・帰経】酸・甘・微温・肝/脾/胃
みかん
【素材の分類】 気の巡りを助ける
【五味・四気・帰経】 酸・甘・温・肺/脾/胃
酒
【素材の分類】 筋肉・経絡・筋骨に入り込んだ湿をとる
【五味・四気・帰経】辛・甘・苦・温・心/肝/肺/胃