鶏肉も薬膳でつかわれる食材|どんな薬膳の効果があるの?

いろは
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みなさんは薬膳でどのような食材がつかわれるかご存じでしょうか。

  • 薬膳はなかなか手に入りにくい食材をつかう?
  • 苦い薬のような素材をつかったものが薬膳?
  • 薬草をつかった料理?

薬膳は特別な食材をつかった薬のような料理と思われがちですが、実はみなさんが食べている野菜やフルーツ、肉や魚など、スーパーマーケットで手軽に手に入る食材も薬膳でつかわれています。

日本でもよく食べられている【鶏肉】も薬膳でつかわれる食材のひとつです。鶏肉について、薬膳の解説とともに、薬膳でどのように取り入れられるか、薬膳での効果、鶏肉を使った薬膳レシピなど、国際薬膳師・薬膳素材専門士をもつ薬膳ひかりがご紹介いたします。

薬膳でつかう素材とは?

薬膳は、高麗人参やナツメ、クコの実など、普段日本ではつかわない素材をつかったお料理であると思っている方が多くいらっしゃるようです。

もちろん漢方薬でもつかわれる素材をつかったお料理も薬膳にはありますが、それがすべてではありません。なぜなら、薬膳ではすべての食材にカラダにもたらす働きがあると考えられているからです。

そのため、薬膳では日本の家庭で広く親しまれている多くの食材が活用できるのです。

例えば、カレーでつかわれる食材を考えてみましょう。

  • たまねぎ
  • にんじん
  • じゃがいも
  • 牛肉
  • お米

これらはすべて薬膳でつかわれる素材です。薬膳は、日本のスーパーマーケットでも手に入る食材でつくることができるのです。カレーの材料は、薬膳では次のような働きがあります。

  • たまねぎ→気の巡りをよくする
  • にんじん→血を補う
  • じゃがいも→気を補う
  • 牛肉→気を補う
  • お米→気を補う

それぞれの食材の働きを理解することで、季節に寄り添い、そのときのカラダや心の状態を整える食材を組み合わせます。それが薬膳です。

鶏肉の薬膳での効果

日本の家庭料理でもよく登場する「鶏肉」も薬膳の素材です。では「鶏肉」は薬膳でどのような効果があるのでしょうか?

鶏肉は気を補う食材グループ

さきほどカレーの材料を例に、食材にはそれぞれ薬膳での働きがあるとご紹介しました。薬膳では食材をいくつかのグループにわけて考えます。

・気を補う

・血を補う

・気の巡りをよくする

これらは薬膳素材のグループ分けの一部です。他にもカラダの熱をとる、カラダの陰を補うなど10以上のグループに分かれています。

今回ご紹介する「鶏肉」は【気】を補う食材グループに入ります。中医学の【気】とは、カラダを動かすエネルギーになるものです。

薬膳素材|鶏肉の解説

薬膳ではすべての食材に働きがあり、グループ分けされていることをご紹介しました。その食材グループに加えて、食材には性質や味、五臓六腑のどこにとりわけ作用するかなどが長年の薬膳の歴史のなかで定められてきました。

鶏肉の薬膳素材としての働きやポイントについてみていきましょう。

【鶏肉】

グループ:気を補う

五気:平、温

六味:甘

帰経:脾、胃

効能

  • 脾と胃の「気」を補う
  • 「精」と「髄」を補う
  • 気が逆行することを防ぐ

調理ポイント

「気を補う」レシピで使用するときには、大根が効果を消してしまうので、一緒に調理することは控えましょう。

薬膳的美容ポイント:

鶏肉は、特に胸肉は高たんぱく、低カロリーなので健康的でダイエットにも良いです。また、皮や骨の周りにはコラーゲンがあるので、美肌効果も高いので、スープをつくるときには鶏手羽や手羽元がおすすめです。

鶏肉はどのような時に薬膳でつかうの?

薬膳では、カラダに足りないものを食材で補う、カラダのなかに余分になっているものを食材の働きでカラダの外に流すという考え方があります。

鶏肉は【気を補う】働きがあるので、カラダに気が足りないときにこそ、薬膳でつかいたい食材です。

カラダに【気】が足りないとき、次のようなカラダの変化がみられます。

  • 元気がでない
  • 疲れやすい
  • 息切れする
  • めまいがある
  • 無力感がある

その他にも、暑い夏、寒い冬にも気を消耗しやすく、病み上がりや産後は気を補うことで回復をサポートするとされています。

鶏肉をつかった季節の薬膳レシピ3選

薬膳でつかう食材、「鶏肉」について理解を深めていただいたところで、「鶏肉」をつかった季節の薬膳レシピを3つご紹介します。

梅雨薬膳レシピ|キャベツとチキンの薬膳スープ

梅雨は湿度が高くなり、カラダがだるかったり、食欲不振になりやすい季節です。そこで、気を補う鶏肉とキャベツをつかった胃腸に優しい薬膳スープです。

キャベツとチキンの薬膳スープ

夏薬膳レシピ|チキンと豆の夏の薬膳スープ

日本の夏は温度も湿度もあがり、蒸し暑い日が続きます。消耗した気を補い、カラダの熱を取ってくれるトマトと余分な湿をとってくれる豆をつかった夏におすすめの薬膳スープです。

チキンと豆の夏の薬膳スープ

冬薬膳レシピ:鶏手羽元とタマネギの黒酢煮

冬は寒さで気や血の流れが滞りやすくなります。寒さで消耗する気を補い、気の巡りを良くするタマネギと血の流れを促す黒酢をつかった煮込み薬膳料理です。

鶏手羽元とタマネギの黒酢煮

まとめ

鶏肉の薬膳での働きや薬膳レシピについてご紹介してきました。

薬膳で体を整えるため、二つの軸である「陰陽学説」と「五行学説」を知るとより理解が深まります。こちらにまとめていますので、、薬膳を生活に取り入れるコツが書かれていますので、ご参考にしてみてください。

 

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