2000年以上にわたり中医学と食の英知によって、健康と美を織りなしてきた薬膳。
自然界にある植物や動物などを素材として、お料理やお茶をつくります。
中医学では、カラダは「気・血・津」が充実し、カラダの中をスムーズに巡ることで、健康と美をメンテナンスするとされています。
「気・血・津」のどれもが美人度アップに大切なアイテムです。今回は「血(けつ)」にフォーカスして、「血」を補う食材【ぶどう】とともにご紹介いたします。
中医学の「血(けつ)」とは?
西洋医学での「血(ち)」と東洋医学での「血(けつ)」は少し意味が異なります。西洋医学ではいわゆる目に見える「血液(けつえき)」です。東洋医学でいう「血(けつ)」は、西洋医学よりも少し広い意味をもち、カラダのすみずみまで栄養をはこぶ液体であり、そのなかにある栄養や血液の流れも「血(けつ)」にふくまれます。
血と美しい肌&髪の関係は?
「血(けつ)」はカラダ全体に栄養を届けます。これには肌や髪もふくまれ、「血」が届ける栄養によって、潤いがもたらされます。「血」がカラダに充実していると、
顔色がよい
- 唇の色がよい
- 肌にツヤがある
- 髪が潤う
- よく眠れる
- 目がすっきり
美にも健康にもいいことばかり。食生活やスイーツタイムなど、少しずつ「血」を意識して取り入れていきましょう。
「血」を補う食材【ぶどう】
血を補う食材には、レバーや豚のハツのほか、イカ、にんじん、落花生などもふくまれます。今回は【ぶどう】にスポットライトをあて、デイリーに取り入れやすい活用法もご紹介します。
【ぶどう】の薬膳メモ
ぶどう
【素材の分類】 血を補う
【五味・四気・帰経】甘・酸・平・脾/肺/腎
ぶどうは血を補うとともに、気を養います。中医学では気血同源といい、気と血は源を同じにするので、血を補う時には気をあわせて養うことが理想的。ぶどうは一つの素材でその二つを叶えます。
生のぶどうだけでなく、こんなぶどうも薬膳活用!
ぶどうは生のものだけでなく、こちらも薬膳料理や薬膳茶に活用できます。
- レーズン
- 赤ワイン
- ぶどうジュース
- ぶどうジャム
このなかでも、レーズンは保存しやすく、アレンジも幅広くできるので、レーズンのかんたんな活用術を覚えて、「血」をしっかり補いましょう。
レーズン薬膳活用おすすめ3選
レーズンをそのままいただく!
レーズン(ぶどう)は「血(けつ)」を補う食材であるだけでなく、「気(き)」も養います。朝食にプラスしてみたり、スナックタイムに取り入れてみたりなど、自分のライフスタイルにあわせて、キッチンにストックしたり、バッグやオフィスのデスクに忍ばせて!
紅茶にプラスして薬膳茶に
「血」が不足していると、カラダに栄養が行き届かず、カラダが冷えやすくなります。カラダを温める紅茶にレーズンをプラスした薬膳茶をつくります。血の流れをよくする【紅花】があれば、なお良しです。
材料
- 紅茶葉 2g
- レーズン 5g
- 紅花(もしあれば)2g
作り方
- 紅茶と紅花をティーポットの茶こし部分にいれ、レーズンはティーポットに直にいれる
- 熱湯を注ぎ、3~5分ほど蒸らして完成
レーズンは薬膳茶とともにいただきます
かんたん薬膳スイーツ「レーズンチーズ」で
「血」をつくるためには、カラダによい水分である「津」を一緒にとるのがおすすめ!潤いある明るい肌とつややかな髪をつくるため、レーズンで「血」をチーズで「津」を補います。
材料
- クリームチーズ or マスカルポーネチーズ 30g
- レーズン 30g
作り方
- クリームチーズとレーズンをよくあえて、冷蔵庫で30分ほどなじませたら完成
数日は冷蔵庫保存ができるので、少しずつを一日数回食べます
あなたの「気・血・津」は足りている?
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