東洋と西洋、古と最先端。相反するエレメントが融合する都市、香港は、世界で人々を魅了してやみません。その香港に住む人たちのライフスタイルの一部となっているのが、中国の医学(中医学)理論をもとにカラダを養生する漢方や薬膳です。
日本から飛行機に乗って約4時間で降り立つことができる香港は、日本からの観光客も多く、100万ドルの夜景観光から飲茶などの食文化も親しまれ、ハイブランドからローカルマーケットまでショッピングにも事欠きません。魅惑の都市、香港に住む人たちの日常を感じつつ、インナーケアを実現する香港の漢方医を訪れてみませんか。
日本語OKの香港の漢方医
海外の旅では言葉の壁を意識してしまいますが、香港には日本語OKの中医(中国の医者)さんがいます。おすすめはLong Life Gardenさんです。以前このクリニックを訪れたときの記事はこちら。
真の原因を追究する漢方医(中医学)での診断
中医学では「四診」と称される4つの方法を用いて診断します。
- 望診 体形、表情、皮膚・髪・舌の状態、顔色や皮膚の色などを目で診ます
- 聞診 声の大きさ、呼吸や咳の具合などを聞きます
- 問診 症状や痛みの状態や部位、ライフスタイルやメンタルなどについて質問します
- 切診 脈をとったり、患部に直接触れて、カラダの状態を診ます
薬膳でもこの「四診」をとりいれ、カラダの状態をみます。この四診をとおして、何らかの不調の原因やメカニズムを追求します。例えば、五臓六腑・陰陽のバランスの崩れ、邪気の影響、気・血・津の充実度やカラダのなかでの滞りなどがあげられます。その本質を見極めたのち、カラダの調子・バランスを整えるための方針を決め、漢方薬や薬膳を処方します。
香港の漢方医Long Life Gardenさん訪問!
事前に予約をしていきます。
昔ながらの香港を彷彿するビルのエレベーターでクリニックのあるフロアに到着し、呼び鈴を鳴らすと、異なる空間のように明るい陽が差し込む気の良いお部屋への扉が開きます。
受付カウンターの後ろには中薬が入った瓶が並びます。予約したことを伝えて中へ入ると、先生のお部屋へと通してくださいます。
ご挨拶ののち、脈診からはじまりました。この脈診は、さきほどご紹介した四診のなかでも最も経験が必要な診断で、日本で診てもらえるところは数少ないので、本場の中医師さんに診てもらえる機会はとても貴重です。私の場合は、この脈診で不調の状態や原因を先生が言い当てていたので、びっくりしました。脈診ののち舌の状態を確認し、いくつかの質問へと続きます。
だいたいの診察が終わると、そのときのカラダの不調についてお話があります。食べるものやライフスタイル、心のもち方などについてもアドバイスをしてくださいます。説明がおわると漢方薬を処方し、煎じ方の説明があります。漢方薬に使われる素材を先生が直筆で美しい文字を綴った処方箋を準備し、受付カウンターへと移動して、漢方薬の調合をはじめます。
この漢方薬はみなさんが思い描くとおりのにが~いものなので、口直し用の梅を甘く煮たものを漢方薬と一緒に渡されます。
Long Life Gardenの情報
HP:http://www.longlifegarden.com.hk/index.php
料金: 診察と3日分の漢方薬パックで500香港ドル (約7000円 1香港ドル=14円の換算)
住所:16/F., Gofuku Tower, No.62-64 Woosung Street, Jordan, Kowloon, Hong Kong
電話番号: (852)2730 1202
FAX番号: (852) 2730 4981
営業時間: 9:30-17:30 要予約
予約方法:アシスタントさんは英語のみのようなので、できれば日本語と英語の両方で予約のメールをお送りになることをおすすめします。日本語OKの先生がオフィスにいないときもあるようなので、必ず日本から予約をしましょう。
英語でのメール予約の例
ご参考までに、英語で予約するための簡単な例文をご紹介します。
Dear sir or madam,
I am XXX(お名前), going to Hong Kong from June 30th to July 3rd (旅行の日程) for sightseeing.
<私はXXXと申します。6月30日から7月3日まで香港に観光に行きます。>
May I kindly ask to make a reservation for Japanese speaking doctor on July 1st in the morning (予約したい日程)?
<日本語を話せる先生を7月1日の午前中に予約できますでしょうか。>
Thank you for your attention.
Sincerely yours,
XXX(お名前)
日本語を話せる先生がメールをご確認できるときもあるようなので、心配な方は日本語で送ってみてください。ハリ治療やマッサージもあるようですので、ご希望の方は予約の時に聞いてみてください。
漢方薬を煎じるときには土鍋か土瓶がおすすめ
薬膳を料理するときも同じですが、漢方薬も土瓶や土鍋をつかって煎じます。土瓶や土鍋の準備が難しければ、ステンレスのものをご使用ください。鉄やアルミは素材の性質を変えてしまうので、控えましょう。
処方された漢方薬にもよりますが、カラダに良さそうな強い香りのものが多いので、換気をしながらがおすすめです。
煎じ方については、漢方薬の素材によって異なることもあるので、処方したクリニックの指示にしたがいましょう。
漢方と薬膳
漢方と薬膳は同じ中医学の理論に軸をおきます。
漢方=薬
薬膳=食事
です。また、漢方と薬膳両方につかわれる素材もあり、それらは食薬ともよばれます。
香港から日本に帰国した後も、インナーケアを続けませんか?
香港で漢方医さんを訪れたときの診断と調合された漢方薬処方をもとに、日本でも手に入りやすい素材で薬膳料理や薬膳茶をつくることができます。ご興味ある方はカウンセリングをお受けしておりますので、こちらからお問合せください。