世界の料理には薬膳レシピのヒントがずらり!
薬膳は目的にあった食材を組み合わせてつくったお料理です。
梅雨シーズンの雨が続くときは、カラッとした青空と紺碧の地中海が美しいスペインに佇むバルをイメージしながら、薬膳アレンジでスパニッシュオムレツをつくり美人度アップ!
海に囲まれた地スペイン
スペインはフランスとポルトガルにつながる地、地中海、大西洋、ビスケー湾に囲まれ、地方ごとに異なる文化が魅力を放つ風土豊かな国。それぞれの地方で栽培される野菜や果物、収穫される食材も異なります。お料理も地方によって伝統が受け継がれ、フランスにつながりビスケー湾が望めるバスク、モロッコへとつづく岬があるアンダルシア、地中海に面するカタルーニャなどの他にも、数多くの地方独特の料理文化が継承されています。
スペインの食文化 タパス
スペインでのライフスタイルに必ず登場するのがバル。スペインでは、一日5食をとるといわれ、夕方くらいから21時くらいのディナーまでの間に、お酒とともにタパスという小さなお皿にはいったスペイン的おつまみを楽しみます。タパスは、「tapar (タパール / スペイン語で蓋やキャップの意)」が由来で、お店の人がワイングラスに虫がはいらないようお皿をふたのようにしてつかったことから名づけられたそうです。ハムや魚介類のフライ、オイル煮などとともに、タパスのひとつとして広く知られているのがスパニッシュオムレツです。
スパニッシュオムレツ、またの名を「トルティーヤエスパニョーラ」
スパニッシュオムレツは現地では「トルティーヤエスパニョーラ」と称されています。トルティーヤときいて、トウモロコシの粉をつかったクレープのような生地に豆やお肉を包むメキシコ料理を思い浮かべる方も多いかと思いますが、トルティーヤはもともと中米インディオの伝統料理で、それをみたスペイン人がスペインのオムレツにフォルムが似ていたことから名づけたそうです。
スパニッシュオムレツ ながいも仕掛け
スパニッシュオムレツはじゃがいもをつかうのが一般的です。じゃがいもは気を養い、胃の働きをたすけてくれる素材なので、じゃがいもをつかってもOKです。今回はアレンジを加え、長いもをとりいれます!
気を補う長いも、陰を補う卵とベーコン、血を補うにんじんが融合して、透明感あるお肌つくりを助けます。長いもを多めにつかうので、気が滞らないよう気の巡りを良くする玉ねぎを加えて!
材料
- 卵 3個
- 長いも 150g
- 玉ねぎ 100g
- にんじん 100g
- ベーコン 50g
- オリーブオイル 大さじ2
作り方
- 長いもとにんじんは千切り、たまねぎはみじん切り、ベーコンは1㎝幅くらいに切る
- 卵はボールに割って、よくまぜる
- フライパンにオリーブオイルとたまねぎをいれ、甘色になるまで良く炒め、途中でベーコンをいれてさらに炒める
- にんじんと長いもを3に加え、フタをして5分ほど弱火で蒸し焼きにする
- いちど全体を混ぜて、再度5分弱火で蒸し焼きにする
- 野菜に火が通ったら、卵を流しいれて、全体をまぜる
- 卵が半熟くらいまで固まったら、オムレツの形に整えて、フタをして3分ほど蒸し焼きにする
- 火を消した後、そのままフタをして5分蒸したら完成
材料薬膳メモ
卵
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・平(卵黄)/甘・涼(卵白)・肺/心/脾/肝/腎
長いも
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・平(卵黄)/甘・涼(卵白)・肺/心/脾/肝/腎
にんじん
【素材の分類】 血を補う
【五味・四気・帰経】甘・微苦・平・微温・肺/心/脾
ベーコン(豚肉)
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・鹹・平・脾/胃/腎