秋薬膳で活躍する食材のひとつ「白きくらげ」。
日本ではきくらげというと「黒きくらげ」の方が広く知られ、お料理でも見かける機会が多いですが、「白きくらげ」は中国では食養生や美容のために古より食され、世界三大美女の一人である楊貴妃も美肌のために日々食していたそうです。
日本のお店に並ぶ「白きくらげ」は中国産のものが多いなか、日本国内でも和歌山県や八丈島などで生産されています。中華街や食材専門店、またはオンラインショップで入手することができます。
「黒きくらげ」のように、炒め物やスープなどはもちろん、「白きくらげ」独特の食感や味わいはスイーツにもぴったり!医食同源の英知が代々受け継がれている台湾や香港でも、カラダにも美容にも良い「白きくらげスイーツ」は多くのカフェやレストランでとりあつかわれています。
秋薬膳の定番、「梨と白きくらげのコンポート」で秋のカラダをととのえましょう。
秋と白きくらげを薬膳で紐解く
中医学での秋はどういう季節?
中医学(中国の医学)では秋薬膳のポイントは大きくふたつ。
1. 乾燥
秋は自然界の乾燥が強くなる季節。自然界とともに、人間のカラダにも乾燥がはいりこみ、喉が痛くなったり、乾いた咳がでやすくなったり、お肌の乾燥も強くなりはじめます。
2.五臓六腑の【肺】
秋は五臓六腑の【肺】の働きが活発になります。【肺】は乾燥がきらいです。【肺】がいつもどおりの働きをするため、【肺】に潤いをもたらすことが大切になります。
より詳しい秋薬膳の基本はこちら!
秋のポイント、【乾燥】と【肺】の両方にアプローチする食材が「白きくらげ」です!
白きくらげの薬膳メモ
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・淡・平・肺/胃/腎
白きくらげは、カラダに潤いをもたらす【陰】を補い、かつ五臓六腑の【肺】を潤すサポートをします。
こんなときにおすすめ!
- 喉が乾燥するとき
- お肌が乾燥するとき、乾燥でかゆみを感じるとき
- 乾いた咳がでるときなど
白きくらげのほか、秋薬膳におすすめ食材はこちら!
【レシピ】梨と白きくらげのコンポート
材料
- 梨 150g
- 白きくらげ 15g
- はちみつ 小さじ1
つくりかた
- 白きくらげを水で戻し、ゴミなどの汚れをとります
- 梨を食べやすい大きさに切ります
- 土鍋に梨と白きくらげ、水400ccをいれて沸騰してから弱火で30分ほど煮込みます
- はちみつをいれ、5分ほどさらに煮込み完成
白きくらげのコリッとした食感が好きな方は30分ほど火にかければ大丈夫です。
白きくらげのとろっとした食感が好きな方は、水の量を200ccプラスして長めに火にかけ、さらに翌日再度10分ほど火にかけると前日とは異なる食感を楽しめます。
薬膳メモ
梨
【素材の分類】 化痰止咳平喘類
【五味・四気・帰経】甘・微酸・涼・肺/胃
白きくらげ
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・淡・平・肺/胃/腎
はちみつ
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・脾/肺/大腸