薬膳といっても数多くの食材やお茶があり、何から手をつけたら良いかわからないという薬膳ビギナーの方におすすめしたい素材が【長いも】。
2000年以上にわたり中国では健康と美容のためとりいれられ、絶世の美女といわれた楊貴妃や、中国三大悪女といわれ美肌を誇った西太后も食べていたことでしょう。
生薬としてもつかわれる【長いも】を紐解き、今日からできる美人度アップのための薬膳レシピをご紹介してまいります。
長いもストーリー
長いもの原産は中国の河南省といわれ、中国最古の薬学専門書である「神農本草経」にも綴られています。
長いもは、山いも、自然薯、大和いもなどいくつかの同じような食材がありますが、
長いも → 原産国が中国
山芋 → 原産国が日本。自然薯や大和イモと称されるものもある
という違いがあります。
古の中国で生薬としてもつかわれていたのは【長いも】ですが、日本原産の山芋も薬膳では同じはたらきになるので、どちらをつかっても大丈夫です。
長いもの薬膳メモ
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・脾/肺/腎
長いもは、お料理(薬膳)としても薬(漢方)としても両方につかわれる「食薬」に分類されます。薬用で使われる場合は、名を「山薬(さんやく)」と称され、六味地黄丸や腎気丸につかわれています。漢方では、乾燥させて粉にしたものをつかいます。
イモ類はお腹が張りやすくなるので、気が滞りやすくなっている方は控えめに。
美人度アップと長いものふかーい関係
薬膳でインナーケアをすることで、どのように変化をもたらすのでしょう。
長いもは五臓六腑がしっかり活動するのに必要な「気」を補い、五臓六腑の【脾】・【肺】・【腎】にはたらきかけます。
この3つの美容との関係は、
- お肌にはりをもたらし、たるみなし【脾】
- お肌にうるおいとつやをもたらす【肺】
- アンチエイジング【腎】
継続は力なり!まずは、長いもを毎日食べてみてください。
今回はアンチエイジングのレシピのご紹介です。
長いもアレンジアンチエイジング編~長いもとブロッコリーの昆布和え
アンチエイジングの秘訣は五臓六腑の【腎】にあります。【腎】はカラダの成長や発育を促し、年齢を重ねたカラダの変化にも関わります。
長いも、ブロッコリー、昆布はすべて腎を補う食材で、それらを組み合わせたレシピです。

材料
- 長いも 200g
- ブロッコリー 1房
- 塩こんぶ 10g
つくり方
- ブロッコリーを食べやすい大きさに切り、ゆでた後、冷ます
- 長いもを千切りにする
- 保存容器、または保存袋に1と2、塩こんぶをいれよく混ぜ合わせる
- 冷蔵庫に30分~1時間おいて完成
薬膳メモ
長いも
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・脾/肺/腎
ブロッコリー
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・腎/脾/胃
昆布
【素材の分類】 痰湿をよくする
【五味・四気・帰経】鹹・寒・肝/胃/腎