気温がさがり、雲に包まれた空模様。多くの地域で今日、梅雨入り宣言がされました。梅雨のいろはを中医学とともに紐解いて、恵みの雨を心地よく過ごしましょう。
梅雨を知る!
梅雨は一年でもっとも雨が降る季節で、日本は6月から7月中旬くらいまでです。薬膳が誕生した中国は広大な土地を誇るため、地域によって梅雨の季節が異なります。揚子江のあたりでは夏至の頃、黄河流域は立秋前後が梅雨です。日本と同じ季節に梅雨が訪れるのは揚子江ですね。
梅雨には雨が大地を包むこむように自然を養い、植物は生長を続けます。
私たちもこの恵みの季節にカラダの気を養い、キレイに健康に過ごしましょう。

梅雨の邪気は【湿邪】
邪気とは病気はカラダの不調を呼び込んでしまう自然界にある良くない「気」のことです。梅雨の時期は【湿邪】がカラダに入りやすくなります。
【湿邪】は
- カラダに余分な水分をもたらす
- カラダの気の巡りを悪くする
- カラダをだるく重くする
- にきびなどを引き起こしやすくする
などカラダに影響をもたらします。
梅雨のキーとなる五臓は美容にも大切な【脾】!
湿邪は【脾】を傷めやすい邪気です。
脾が元気なら、
- たるみしらず
- むくみしらず
- 唇の色はきれいな薄紅いろ
- 気持ちが落ち込みにくい
- お腹も元気
など美容にも健康にも嬉しことづくしです。
梅雨におこりやすいカラダの変化
梅雨におこりやすいカラダの変化は、【湿】と【脾】によるものです。梅雨に入ったとたん、体調に変化がでる人も多いようです。とりわけ、普段からカラダに余分な水分が滞りやすい人は、梅雨はつらい季節。
- むくみやすい
- 食欲がでない
- 疲れやすい
- やる気がでない
- からだが重い
などを強く感じることでしょう。この季節にぴったりの食材をくみあわせて、カラダの余分な水は外にだし、カラダを整えていきましょう。
梅雨に気を付けたい食生活3つのポイント
梅雨のカラダにふさわしい食材があるのと同時に、この時期控えたいこと・気を付けたいことも。
- 甘いもの・脂っぽいものを控える
- 冷たいもの・なまものを控える
- 食中毒に気をつける
1と2は【脾】を弱めて、カラダに余分な水をためてしまうことにもつながるので、要注意!
梅雨もこわくない!湿気&どんより知らずの薬膳茶3選
薬膳茶といっても、今回の3つはブレンドはしません!
毎朝かんたんにつくれる、またはコンビニエンスストアでも買える梅雨におすすめのお茶を3つご紹介です。

はと麦茶
この季節にストックしたい食材&茶材です!カラダの湿をとり、湿でできたにきびや吹き出物にもはたらきかけてくれます。
はと麦
【素材の分類】 湿を外にだす
【五味・四気・帰経】甘・淡・微寒・脾/胃/肺
飲み方
ティーバッグは煮だしても、お湯を注いで蒸らしてもどちらでもOK!
黒豆茶
カラダにいらない水分を外にだす働きとともに、血の巡りを良くしてくれます。アンチエイジングにも活用できます。
黒豆
【素材の分類】 湿を外にだす
【五味・四気・帰経】甘・平・脾/胃/腎
飲み方
黒豆茶もティーバッグを煎じても、お湯を注いで蒸らしてもどちらでも大丈夫ですが、豆が原料なので、蒸らすときには葉のティーバッグより長い時間がおすすめです。
ジャスミン茶
はと麦茶と黒豆茶は【カラダの余分な水を外に出す】はたらきがあります。ジャスミン茶はこのふたつとは異なり、【気の巡りをよくする】お茶です。
梅雨は湿の影響で、カラダの気の巡りが悪くなりがちです。ジャスミン茶で気の巡りをよくして、カラダを整えましょう。できれば温かいジャスミン茶がおすすめです。
カラダの余分な水分をとり、気の巡りを良くするために↓のような組み合わせもお時間あればトライしてみてください!
はと麦茶+ジャスミン茶
黒豆茶+ジャスミン茶
ジャスミン
【素材の分類】 気の巡りを助ける
【五味・四気・帰経】甘・苦・辛・温・肝
飲み方
お湯を注ぎ、5分間蒸らす