冬になって耳が聞こえづらい、白髪が増えた気がする、寒さで体がこわばるなど、冬になって体の変化を感じることはありませんか。
季節の変化によって私たちの体のバランスもかわり、季節特有の不調がでやすくなります。
そんなときにおすすめなのが季節の薬膳です。
今回は冬薬膳のポイントと、冬に積極的にとりいれたい黒ゴマをつかった薬膳スイーツをご紹介します。
冬薬膳のポイントは五臓六腑の【腎】と季節の【邪気】
冬薬膳のキーワードとなるのが五行説のなかで冬と同じグループの【腎】、そして寒い季節の邪気である【寒邪】です。また日本の冬は全体的に乾燥しやすく【燥邪】も【寒邪】とともにカラダに入りやすくなります。
冬は五臓の【腎】に栄養をたっぷり与える
【腎】はカラダを動かすために必要な気(エネルギー)・カラダによい赤い液体である血・カラダによい水分である津をつくるための「精気」を蓄える大切な臓器です。冬は貯蔵の季節といわれ、蓄える役割のある【腎】をしっかり養うことで、一年間健康にキレイに過ごすことができます。
また、【腎】は人の成長や老化に深く関わるため、【腎】を補うことはエイジングケアにもつながります。
五臓について詳しく知りたい方はこちら↓
寒い冬の邪気【寒邪】&乾燥をもたらす【燥邪】に気をつける!
冬は強い寒さをもつ邪気【寒邪】が、カラダを温める陽気を傷つけやすく、カラダが冷えるため、生ものや冷たい食べ物と飲み物を控えたり、ゆっくりお風呂にはいったりなど、カラダが冷えないよう温めることを心がけます。
また、秋に続きカラダに乾燥をもたらす【燥邪】もうろうろしています。肌や髪の潤いがなくなったり、喉の乾燥から咳や風邪へとつながることも。邪気がカラダに入り込まないよう、カラダのなかからも邪気をブロックしましょう。
土鍋でつくる薬膳スイーツ 黒ごまのおしるこレシピ
黒ごまは【腎】を補い、潤いをもたらすため、冬にはぴったりの食材です。牛乳はカラダに潤いを与え、黒砂糖はカラダを内から温め、クコの実は【腎】を養います。餅はカラダを温める性質があり、寒さで消耗しやすい「気」を補います。
材料
- すり黒ごま 50g ※今回は練り黒ごまを使用しました
- 牛乳 250cc
- 黒砂糖 20g
- クコの実 2g
- 餅 50g (切り餅1個分)
つくりかた
- 鍋に50ccの水とすり黒ごま(練りごま)をいれ、よく混ぜ、弱火にかける
- ごまが溶けて沸騰しそうになったら弱火にして、牛乳を約1/4量加え混ぜる
- 均等に混ざったら残りの牛乳と黒砂糖を加えて、黒砂糖がとけるようまぜる
- 3が沸騰する直前に火からおろす
- お餅は半分に切り、トースターで焼く
- 餅を器にいれ、4を上から流し入れ、クコの実をトッピングして完成
※クコの実はなければ、なしでも大丈夫です。
薬膳メモ
黒ごま
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・肝/腎
牛乳
【素材の分類】
【五味・四気・帰経】甘・平・心/肺/胃
黒砂糖
【素材の分類】 カラダを内から温める
【五味・四気・帰経】甘・温・肝/脾/胃
クコの実
【素材の分類】 陰を補う
【五味・四気・帰経】甘・平・肝/腎/肺
餅(もち米)
【素材の分類】 気を補う
【五味・四気・帰経】甘・温・脾/胃/肺
まとめ
五臓の腎を元気にして、体を温め、エイジングケアもサポートする黒ゴマお汁粉は、冬で崩れた体のバランスをしっかり整えてくれます。材料をまぜて温めるだけととても簡単につくれるので、ぜひ試してみてください。
冬の薬膳のポイントを詳しくご紹介した記事がありますので、こちらもあわせてご覧ください。